世論からの殺害依頼

元厚生省の次官が殺害された事件に
情報社会の匿名性いやネット社会の特異性が生み出した
「悪意」その一端を見た気がした

あるサイトには今回の事件の被害者のような人の個人情報が流れているそうです
こいつが悪いと一部の人間が書き込み
⇒それを見た別の人間が見て
⇒その情報から殺人を起こす
こんな構図が出来上がっているのではないのでしょうか？
まさしく世論からの殺害依頼です

ネットの中にはさまざまなヒトの色々な感情が流れている
憧れ・一途な思い・他者を称える心・純粋な向上心・自己満足・日々の不満・気まぐれ・妬み
その全く違う性質の無数の意識が集まって悪意となり
弱者といわれる者の後押しとなったのではないのだろうか
勘違いの世論
まやかしの世論
少数の世論

人間一人一人が持っている世界がある
その個々人の世界が複数集まり
それらから生み出された新しい次元が
↑の特異な世論となったのだろう
もともとそれらは「世論」というものではないのだが
その世界は一人一人固有のそれぞれ全く異なる別次元のものだが
「インターネット」という名の意識の共有空間によって
良い風にも悪い風にも変化して
新しい架空の現実を作り出した
ネットを見て世界の全てを知ることはできない
それが一部の意思を見ることでしかないからだ

ネットに流れるものは何らかの
偏った知識でしかない
なぜならその発信源は人間だからだ
思想・宗教・哲学・学問
そのどれからも影響を受けていないものなんてない
人間は必ず何かしか決まった筋を持ち
それに沿って生きているからだ
それを持っていない事はまずないだろう
一人一人個性があるから一人一人人格がある

人の死が見慣れてしまった自分が怖い
歴史を作ってきた彼らを悼もうと思います
人が殺されたという事実を忘れることなく
その奥に隠れた真実を知ることが大切だと思います